横浜翠嵐数学研究会

「翠嵐」には新緑と春風という意味があります

9月の活動報告


ついこの前、9/2だったか。
翠数会の会員であるS君がアメリカ留学へ旅立ちました。

アメリカからでも連絡がとれるようになりアメリカの数学について教えてもらったりしています。
私はグラフ電卓なんてものがあるなんて始めて知りました。アメリカでは持っているのが当たり前だそうです。試験中でも使用可能のようです。

しかし高いw


さてそんなS君曰く
日本の数学の問題を解きたいということで最近は会員内で問題を出し合うことが多くなりました。


一部を紹介します。

以下の数式をより簡単な値にせよ。
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かなり難易度の高い問題です。
初見でこれを解くのはかなり厳しいと思います。
ヒントとしては3乗根ですし何をしたくなるかと言えば……ね。


解) α=[3]√(45+29√2)+[3]√(45-29√2)とする。(αは実数)

α^3={[3]√(45+29√2)+[3]√(45-29√2)}^3
=45+29√2
  +3*{([3]√(45+29√2))^2*[3]√(45-29√2)}
  +3*{[3]√(45+29√2)*([3]√(45-29√2))^2}
  +45-29√2

[3]√(45+29√2)*[3]√(45-29√2)=[3]√343=7より

α^3=90+21{[3]√(45+29√2)+[3]√(45-29√2)}

ここで最初の定義より
  α^3=21α+90
この3次方程式を解くと
(α-6)(α^2+6α+15)=0

このときα^2+6α+15の判別式をDとすると
D/4=9-15=-6<0よりこの2次方程式は実数解を持たないとわかる。
αは実数であるのでこれよりα=6


続いてこの問題

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こちらの問題はさっきみたいな複雑な計算はないですが実はこのような形にはある秘密が隠されているのです。
ノーヒントです。



解)面積Sの円がn個繋がっているとする。

中心を結びあわせた多角形に注目すると、
n角形よりその内角の和は180°*(n-2)

このことから黒の総面積は
180°*(n-2)/360°*S=(n-2)/2*S

これより白の総面積は
n*S-(n-2)/2*S=(n+2)/2*S

よって黒の総面積と白の総面積の差は
(n+2)/2*S-(n-2)*S=2S

白の総面積の方が円2個分大きい。

円が何個あろうがどう繋がっていようが必ず差は一定、円2つ分となるのが面白いところです。



アメリカの数学とやらにも一度触れてみたいですね。

まぁ私は英語全然わからないですけどねw